2016年4月27日

坑廃水の不適切な処理に対する再発防止策の実施状況について

2015年5月15日付当社ホームページに掲載した、当社尾去沢事業所内の小真木坑廃水処理所における再発防止策につきまして、2015年度の取組み及び今後の改善策を下記の通り取り纏めましたのでお知らせいたします。当社といたしましては、今後も全力で再発防止策の実施に取り組んでまいります。

1.2015年度に講じた再発防止策

(1)設備面における再発防止策

  1. 坑廃水処理施設の増強
    当社は、2013年8月に発生した秋田豪雨災害を契機に処理能力を段階的に引き上げ、2014年度に1,104m3/時であった処理能力を2015年度中に1,344m3/時まで増強しました。
    これに加えて導水系統の増強や小真木坑廃水処理所内に2箇所の貯水ピットを設置し、豪雨等による増水時にも対応できる様、更なるリスク低減化を図りました。
  2. 恒久対策の実施
    坑廃水の安定処理を図るため、小真木鉱山の法面被覆による酸性水の発生抑制対策や、場内水路整備工事を実施しており、2015年度計画分は概ね完了しました。

(2)管理面における再発防止策

  1. 鉱害防止工事実施時のダブルチェック
    鉱害防止工事を実施する際には、尾去沢事業所と本社の双方にて確認することとし、そのために、TV会議システムの導入等により会議開催頻度を上げることでチェック機能の強化を図りました。
  2. 組織体制の強化
    尾去沢事業所の管理要員については、昨年5月までに12名体制に増員しましたが、現在は15名体制で所要の管理を行っています。また、定期的に所員のローテーションを行うことで、管理レベルの平準化を図るとともに、各種管理データの相互チェック機能を強化しています。
  3. CSR教育等の実施及び定期的な社内監査
    事業所の管理要員に対する法令遵守意識の浸透を図るべくCSR研修を実施しました。また、坑廃水処理技術、法令知識の向上等を目的とした研修を実施したほか、社外の専門研修も積極的に受講しています。また、当社本社部門による社内監査を実施し、課題の抽出と是正に向けた取り組みを実施しました。
  4. 非定常作業の作業標準、運転手順書の作成及び教育の実施
    緊急時を含む非定常作業の作業標準及び運転手順書を整備し、共通の作業手順書等に基づいて管理する仕組みを再構築しました。現在、これらに関する教育と訓練を尾去沢事業所員全員に実施しており、今後も定期的に実施してまいります。
  5. 日誌記録方法の変更
    日誌の記録の正確性を担保するため、記録の修正ができない方法で記録する方式に改め、修正が必要な場合は、その箇所が明確となる運用を行っています。
  6. PDCA手法による管理
    上記①から⑤に記載した改善を確実に実施するため、尾去沢事業所員全員を対象とした会議(PDCAミーティング)を開催し、各担当が改善の取り組み状況の報告を行い、更なる改善事項の周知や強化を進めています。

2.今後の改善

(1)設備面における改善

  1. 現状施設の増強
    過去に発生した豪雨等に伴い発生する坑廃水量に対しては、現有の坑廃水処理所設備で対応可能となっていますが、異常増水等に備えるため、さらに現在追加の貯水ピットを建設中です。
  2. 恒久対策の実施
    今年度以降も坑廃水量の削減を目的とした小真木鉱山の法面被覆工事を継続するとともに、現有の坑廃水処理所についても更なる機能強化を図ってまいります。

(2)管理面における改善

  1. 全社対応
    継続的なCSR教育や各種専門教育の実施に加え、定期的な社内監査を引き続き継続してまいります。
  2. その他
    当社ホームページを通じ、環境データの情報公開を進めます。

以 上

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