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低膨張合金

低膨張合金

工業技術の進歩に伴い、益々高度な加工精度が要求されるようになりました。精度維持上、加工機械・測定器・光学器械・各種精密部品において熱変形の防止が高性能化推進に重要な事は言うまでもありません。すなわち各種設備・部材・構成部品の精度を保つ上で熱膨張係数を小さな値に制御した合金素材を使用する事が最大の解決策であります。したがって、低熱膨張素材に対する関心が最近特に高まっております。

MMCスーパーアロイでは、自動車・航空機・原子力材料で培った溶解技術・加工技術・品質管理の下で各種の優れた低熱膨張材料を製造しております。ここに、代表的なFe基合金・Ni基合金の各種特性を『低熱膨張合金の技術資料』としてまとめましたので材料選択の参考資料としてご利用いただければ幸いです。

尚、各データは実験データに基づく平均的な値ですので保証する数値ではありません。

低膨張材一覧表

  低膨張材 封着材/恒弾性材料 高強度/耐酸化、低膨張材 比較材
  MA-INV36 MA-S-INVER MA-F15KV MA902 MA-B2 Mo SUS304
特徴 鉄や一般的な合金の1/10程度の熱膨張しか示さない。 金属材料の中では最低の熱膨張を示し殆どゼロに近い値である。 硬質ガラス封着用の合金として古くから知られている。熱膨張が硬質ガラスやセラミックスと近似しており、なじみ性加工性共に良好。 ヤング率の温度係数が非常に小さい合金として知られる。熱膨張係数も小さく適切な熱処理条件を選定する事で高強度が得られる。 本来耐食材料であり全濃度で沸点までの塩酸に対して耐食性があるほか、電子部品用の素材としても使用されている。非磁性なので磁場を嫌う部品に適している。 2620℃の高融点を示す事から、高温域まで高強度・低膨張特性を示すが酸化されやすいので真空中か雰囲気中での使用に適する。 石油化学工業等の耐食材料としての用途を主体に、最近では低温・高温の工業分野・耐久消費材にも多用されている。
概略成分 Fe-36Ni Fe-32Ni-5Co Fe-29Ni-17Co Fe-42Ni-Cr-Ti Ni-28Mo-2Fe 3N Fe-18Cr-8Ni
比重 8.12 8.15 8.35 8.11 9.22 10.2 7.93
融点(℃) 1425 1440 1450 1454-1482 1302-1368 2620 1400-1453
キュリー点(℃) 210 240 440 溶体処理品
211
- - -
熱伝導率(W/mK,室温) 13.4 13.7 19.7 20.9 11.1(0℃) 138 16.3(100℃)
比熱(cal/g・K,室温) 0.108 0.110 0.114 0.12 0.089 0.061 0.12
平均熱膨張係数(RT-100℃) 0.5〜2×10-6/K 0〜1.5×10-6/K 5×10-6/K 6.8×10-6/K 10.8×10-6/K 5.3×10-6/K 17.3×10-6/K
ヤング率(GPa,室温) 142 136 133 冷間加工+時硬処理195 217 324 196
引張強さ(MPa,室温) 411 444 477 溶体処理品
565
890 833-932 578
0.2%耐力(Mpa,室温) 237 282 321 溶体処理品
212
410 686-785 226
伸び(%,室温) 30 32 31 溶体処理品
40
61 5-15 60
硬さ HV120 HV130 HV150 HV125 HV215 HV250 HV150
用途 長さの基準片、電気部品、光学機器部品、リードフレーム 高級防振台、光学機器部品、ブロックゲージ 硬質ガラス封着用、セラミックス封着用、電子管用部品、半導体リードフレーム センサー部品、電子共鳴装置、スプリング部品 塩酸耐食用途、高強度細線、液晶関連部品、電気部品 照明関連、電子管関連、半導体関連、真空蒸着関連、高温炉材関連、原子力関連 一般耐食材料、低温関連機器、高温での使用機器、耐久消費材

注)数値は一例であり、代表値ではありません。


参考
MA-INV36:通称インバー/アンバー
MA-S-INVER:通称スーパーインバー
MA-F15KV:通称コバール
MA902:通称NI-SPAN-C