次世代が求める優れた耐環境性ニッケル基合金。MAT21合金はNi(ニッケル)を主体にクロム、モリブデン、タンタルを添加して耐食性の向上を図りました。MAT21合金は、種々の環境で高い耐食性を発揮する期待の新耐食合金です。 MAT21合金の超耐食性はドイツ医薬メーカー、Bayer社評価でも好成績をおさめており、医薬品製造プラントに適した材料としても注目されています。
MAT21合金はMA276合金と同様、オーステナイトステンレス鋼より1.5~2倍の強度を有しており、装置の薄肉化が可能になります。 常温はもちろん、極低温(-193℃)でも高い衝撃値を持ちます。高温水蒸気による洗浄や強いブラッシングも問題有りません。
MAT21合金はMA276と同様、オーステナイト鋼と同等の溶接性および機械加工性を有しており、ステンレス鋼との異材溶接も可能です。
圧延板、鍛造品、溶接線、構造用線、溶接管、継目無し管、など各種形状の製造が可能です。(塔槽類、熱交換器、配管等への適用も可能です。)
規格:MAT21PAT.合金は国産のニッケル基合金として初めて米国の材料規格に登録されました。MAT21は下記規格に該当します。
板 | 棒、鍛造品 | 管 | 継手 |
---|---|---|---|
B575 | B564 | B619 | B366 |
B574 | B622 | ||
B626 |
板 | 棒、鍛造品 | 管 | 継手 |
---|---|---|---|
SB-575 | SB-564 | SB-619 | |
SB-574 | SB-622 | - | |
SB-626 |
Code Case2302
MAT21 | MA276 | MA625 | SUS316 | |
---|---|---|---|---|
塩酸 1% | 0.01 | 0.45 | 4.86 | 24.0 |
硫酸 40% | 0.30 | 1.70 | 1.27 | 溶失 |
硝酸 10% | 0.09 | 0.25 | 0.03 | 0.05 |
ASTM G28 Method B* |
0.39 | 1.00 | - | 38.2 |
*23%H2SO4+1.2%HCl + 1%FeCl3+ 1%CuCl2